年が明けて令和7年になり、2025年1月6日以降、国税庁のホームページも更新がスタートしました。この記事では新たに公開された令和6年分確定申告コーナーなどに最新情報や変更点について分かりやすくポイントをまとめました。
インボイス対応・消費税申告も2割特例ならかなり簡単です。所得税の確定申告でもマイナポータル連携強化などでかなり便利になり、多くの方が完全にペーパーレスでの確定申告完了となるのではないでしょうか。
今回更新状況を確認しているのは
などです。
国税庁の確定申告書と作成コーナーの更新
2025年1月6日に国税庁の確定申告書作成コーナーが更新されました。令和6年分の確定申告書等作成コーナーが公開されました。
スマホ対応の強化
大きな変更点は、これまで利用者が多いページから順次スマホ向けの見やすく、操作しやすい画面が表示されるようになっていましたが、令和7年の1月、ついに所得税に関してはすべての画面でスマホで操作しやすい画面表示になりました。
相対的に利用者の少ない消費税や贈与税に関しては一部の画面でスマホで読みやすく、操作しやすい画面になりました。パソコンで表示される画面に関しても、以前からの古いデザインのページがありましたが、こちらがフラットなデザインに更新されるようになりました。
e-taxのスマホ用電子証明書によって、いちいちマインドナンバーカードを読み取る手間が不要になる(アンドロイドスマホのみ)
また、これまでe-taxを利用する際、マイナンバーカードの電子証明書をスマホで読み取る必要がありました。しかし、スマホ用電子証明書というものを利用することによって、毎回毎回マイナンバーカードをスマホで読み取る必要がなくなりました。
また、年に1回ぐらいしか使わないので忘れてしまうという方も多かった利用者用の電子証明書用のパスワードですが、こちらの代わりにスマホの生体認証などを利用できるようになりました。この機能は2025年1月現在、Androidのスマホのみで利用可能になっています。
しかし注意点があって、このスマホ用電子証明書を最初に使用する時には1回マイナンバーカードを読み取る必要があります。マイナポータルのアプリでスマホ用電子証明書の利用申請や登録をする必要があります。
便利なマイナポータルのサービス
色々と批判を受けることも多いマイナポータルですが、利用できるサービスは非常に便利です。確定申告でも特に医療費控除などが確定申告の時期には全部読み取れるようになっているので、手動での入力が基本的に不要になるというのが本当に便利だと思います。
また、確定申告書に入力が自動で行われたり、e-taxの送信もこのスマホ用電子証明書によってかなり楽になりました。ふるさと納税も同様です。このほか、社会保険、国民年金や生命保険、iDeCoや住宅ローン控除、特定株式の特定口座年間取引報告書などもマイナポータル連携を使えば自動で入力されるので、いちいち書類を見ながら入力するという必要がなくなりました。
マイナポータル連携で多くの人が手入力が不要になる!
普通のサラリーマンの方や、所得が年金だけの方、こういった方々が、医療費やふるさと納税、社会保険料などの控除しかない場合には、自分で入力する項目がほとんどないと思います。ただし、マイナポータル連携、特にiDeCoや株式の特定口座年間取引報告書など、民間業者が関わるものに関しては、それぞれの控除証明書などを発行している企業が、このマイナポータル連携に対応している必要がありますし、また該当の企業にマイナンバーをお伝えしている必要があります。
ID・パスワード方式
この勢いで、今年入力がゼロにならなかった方でも、来年にはまた入力が必要なくなるという方が何%か増えていくのではないでしょうか。また、引き続きe-taxを利用したいけどマイナポータル連携を使いたくないという方には、ID・パスワード方式が引き続き利用可能となっています。
動作環境と事前セットアップ
動作環境の確認や事前セットアップの必要性などに関しては以前と概ね変わりません。WindowsではWindows 10と11、ブラウザはMicrosoft EdgeかGoogle Chromeが必要になります。バージョンの表記はなくなりました。マッキントッシュのパソコンの場合にはMac OS 12モントレー以上となります。Safariの17.6以上が必要となります。
e-taxの利用時間
e-tax利用時間は1月6日以降、日曜日の深夜、月曜日の朝8時30分まではメンテナンス等で使用できない日があります。ただし、確定申告の最終日となる2025年3月17日は24時間e-taxが使用可能です。その代わり、その週の週末、3月22日から23日にかけてはe-taxが終日メンテナンスとなりますので、この点は注意してください。また、個人の事業者の消費税などの申告期限である3月31日も24時間e-taxが利用可能となります。
e-taxで送信エラーになる問題が発生中
なお、令和7年1月6日以降、1月8日の時点でe-taxにマイナンバーカードでログインをして申告等のデータを作成し、マイナンバーカードを使って電子署名をつけて送信した場合に送信エラーになってしまうという事象が発生しているそうです。現在対策中とのことです。送信をするだけでなく、送信結果の受診通知を確認するようにしてください。
インボイス制度の注意点
また、インボイス制度が始まって2年経ちますが、2割特例を適用していた方で、基準期間の課税売上高が1000万円を超える場合などは2割特例が利用できない場合があるので、必ず確認をしてください。